一人称は「僕」。二人称は基本的に「君」や「あなた」など。イメージCVは粕谷雄太さん。イメージカラーはロイヤルブルー。
両親は長い間子宝に恵まれず、やっとのことで生まれてきたモルフォは、王国に献上する決まりとなっている天恵を授かっていた。苦労に苦労を重ねて賜った初子を取られまいと、両親は吾子の存在を隠匿する決心をする。しかし、まだモルフォに物心が付き始めて間もないような頃、無情にも彼の存在は露顕してしまい、彼の身内の者は全て極刑となった。
それからは帝都にある小規模な孤児院で暮らすこととなり、同時に親衛隊となるための教育も施される。小規模といえど帝都に位置する孤児院では十二分に贅沢な生活を送ることができたが、ゆくゆくは彼が親衛隊となることを知らされていた神父は、まるで腫れ物を扱うように彼に接し、彼もどことなくそれを感じ取ってか自ずと孤立していった。
親衛隊となった後は、その穴を埋めるかのように、能力を巧みに行使して庶民らの心を掌握し、奴隷を侍らせることで身を固めている。今や自尊心に満ちているモルフォだが、誰も見ていないところで、自身の能力で心を支配している奴隷に「頭を撫でろ」と命令しているとかいないとか。
表向きには親衛隊であることを隠してアイドル歌手として活動し、テレビやラジオなどを通して地道に少しずつ幻惑をかけ、反乱分子を炙り出すことに重きを置いているが、大方の反逆軍にはその思惑やモルフォの役職が既に露呈しており、特定のチャンネルに合わせないなどの対策を講じられてしまっている。しかしそれでもなお、彼を討ち取ることができれば反逆軍にとっての確かな功績になるといわれるほど、彼の能力に心を毒されたプロレタリアの数は看過できない。天恵を差し引いた肉弾戦ではからっきしのモルフォが、王族直属という階級の親衛隊に身を置いていることから鑑みても、彼の天恵の影響力が伺える。