シャングリラのウィキです

『王国』
 ただ王国とだけ呼ばれる約五千年の栄華を誇る国。王政であり、大陸であり、四方を海に囲まれているため国外との行き来は中々に時間がかかる。王都やその近くの上流階級たちが住む都会では文化が発達しており、天恵や化学力を駆使した様々な便利アイテムが有り余るほどに存在するが、それ以外の場所では今だ移動の手段が牛車や手漕ぎの船に限定され、火も一から起こすか暖炉の火を絶やさないよう薪をくべ続けるしかないような有様。要するに帝都〜その周辺の都会はSFとファンタジーの融合した近未来的な光景、庶民やそれ以下の人間しか住まない村や町はなんちゃって中世ヨーロッパが舞台の適当なファンタジーみたいな光景が広がっている。この王国が酷い格差のある国だということは諸外国にも知れ渡っているが、そもそもこの王国が全ての世界で最も軍事力を誇る国なので他所の国も王国には強く出られない。そのため国外から反逆軍への支援は望み薄で、あったとしてもそれは組織だってのものではなく個人によるものである。

『天恵』
 そのまま天からの恵み。他の国の人間にはこんなものはなく、何故か王国に生れ落ちる民の一部だけがこの特殊な能力を与えられている。天恵を与えられて生まれた赤子は母の腹から出てくる際に七色に光り輝き、成長した赤子は誰に教えられるでもなく気付けば自分の天恵がどのようなものであるかを知っているという。王国の法律で天恵を持つ赤子は国に差し出すことが決まっており、それを破ったことがバレると即座に母のみならずそれを孕ませた相手や親族に至るまで死刑になる。天恵の性質は千差万別で、一人に一つの天恵しか与えられないこと以外には何も決まり事が無い。

『親衛隊』
 赤子の内から国に捧げられ、国家の剣として教育された天恵の持ち主たちによって構成された王国と陛下を守るための戦士の集団。稀に卓越した戦闘の才能によって天恵も無しに親衛隊に選ばれる者もいるが、それは百年に一人いるかいないかの頻度であって基本的には天恵持ちしか選ばれない。上位の面々は陛下の直属だが、下位に近づくにつれて王族の直属、上流貴族の直属と偉さが下がってゆく。それでも親衛隊はこの国で随一のエリート職であり、たとえ最も立場の弱い親衛隊員であってもとても庶民には真似のできない贅沢な生活がおくれるし、庶民の娘をいくら抱こうと庶民の男をいくら殴ろうと罰されることはない。

『反逆軍』
 メンバーに「死刑覚悟で親が国に差し出すことをしなかった天恵持ち」も何人かはいるが、基本的には天恵を持たぬ者たちで構成されており、魔女にして聖女たる彼女の魂と引き換えに神が神器を賜すまでは親衛隊を相手に戦力が目減りする一方だった。が、神器を賜ってからは親衛隊との小競り合いに勝てる場面も出て来て、最近では反逆軍を自分たちの希望として密かに支援する庶民たちも多い。最新の装備で固めている親衛隊と違って、神器を除けば装備は盗品や型落ち品ばかりと親衛隊には残念ながら劣る。王国の各地にアジトが散らばっており、神器を賜された九つのアジトは規模も人数も関係なく無作為に選ばれた。

『陛下』
 五千年の歴史を誇る王国のトップに君臨する者。不老不死の天恵を持っており、誰かに殺されぬ限りは老いることもなければ病に倒れることもない。既に六百年の時を生きており、王国の腐敗は彼の父親の代から始まった。妻と子は存在しないが、兄弟姉妹の子孫たちが現存しており彼らには王族として手厚い待遇を約束している。姿を現すのは上流階級の人々や王族、親衛隊の中でも選ばれた者たちの前のみであり、庶民はその影すら拝めることはない。


『魔女』『聖女』
 どちらも同じ人物を指す。今から十年前、神に己が全てを永遠に捧げると誓った代償に反逆軍に神器をもたらした娘。神に己の最愛であると定められた娘であり、表では癒しの力として通っていた彼女の天恵の実態は願いに応じた寿命を捧げることで強く願ったものを実現する、という内容だった。この天恵を彼女は寿命どころか魂ごと捧げることで最大限に発揮して死んで行ったのだ。王国側の人間からは魔女と呼ばれ、親衛隊側の人間からは聖女と呼ばれる彼女は虹色の髪と瞳を持っていた。そのため、もしも虹色の髪や虹色の瞳を持つ者が現れた場合、それが帝都の近くで生まれれば疎まれるだろうし、帝都の遠くで生まれれば敬われるだろう。

『神器』
 神が最愛の娘の永遠の引き換えに反逆軍にもたらした、人知を超越した道具の数々。それぞれが『熾天使(セラフィム)』『智天使(ケルビム)』『座天使(スローンズ)』『主天使(ドミニオン)』『力天使(ヴァーチュース)』『能天使(エクスシア)』『権天使(アルケー)』『大天使(アークエンジェル)』『天使(アンゲロス)』と九階級の天使の名を冠しており、それぞれが異なる力を要する。共通しているのは決してどのような力にも壊されることが無い、という絶対性であり、されど使い手によって出力の程はかなり増減する。普段は純白の翼を象ったエンブレムでしかないが、人が触れて冠する天使の名を叫べば真なる力が発揮される。

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

メンバーのみ編集できます