シャングリラのウィキです

「何が正義か、それを語るのはここではありません。それを語っていいのは私ではありません。
 そんなことよりも有意義な話をしましょう。ご協力いただけるならこちらも深追いはしません。邪魔をするならば、おわかりですね。本当なら、命までは奪わないと言えればよかったのですが……お覚悟を」

「はあ、笑顔ですか? それくらい私にもできますよ失礼な。口角を上げて目を細めてほら──、簡単です」

「私にも妹が一人いました。姉になるのがそれはもう楽しみで、あれこれ想像しては気が早いと周りには苦笑いをされたものです。生まれる瞬間にも立ち会いました。あまりにも壮絶な状況に母がこのまま死んでしまうのではないかと、部屋の隅に逃げて泣いていたのですがね。今でも覚えています。産声とともに部屋に満ちた七色の光はこの世のものとは思えぬほど美しかった。大事な、私の思い出です。ですが私情をはさむつもりはありませんので、そこは……ええ、ご安心ください」

「所詮争いは争いです。決して胸を張れるようなことではない……でも、掲げた灯りに希望はあると私は信じています」

「ちがう、ちがうちがう違うッ!! 反逆を選ばせたのは憎しみなんてものじゃない違います絶対に。私が立つのは私が信じる誇りと皆の未来のためです希望のために戦うんです、じゃないと、じゃないとどこにも義がなくなってしまう。わた、わたしは自分の意思でたたかうことをえらびました、ほんとうに。この手が血に濡れたのはそんなものなんかのためじゃないッッ!」

名前:フロリア・スィ・ラシュカ
読み仮名:

性別:女
年齢:23

役職:反逆軍の神器使い『天使』

性格:
ひたむきで誠実、なすべきことのための努力を淡々とこなす真面目が服を着て武器を取ったような少女。
義に忠を誓い、常に模範的であろうと自らを厳しく律し感情を表出させることを避けてはいるが感受性は歪ながら人並み。表にこそ出ないが内心では相手の意図まで深く慮りながら、それらを受けての感情は切り取り、その場で必要でないものはいつか戦場で想起するために"取り置き"している。
中でも他者の痛みに共感する能力は比較的高く、圧政により貧困が蔓延する現状を強く憂いている。無機質なしゃべり方と態度から融通の利かない堅物だという印象を抱かれがちだが、親しい相手にはその真顔のまま突然冗談をかっ飛ばしてみせる等、不器用ながら人間的な一面も見せるようになる。
過剰なまでの感情抑圧の背景には現王権への激しい憎悪がある。怒りの矛先は常にそちらへ向けられ、なおかつその怒りを私情として忌み嫌い封じ込めているために喜怒哀楽の怒が極端に鈍り、つられて他の感情も起伏が平たんになっている。彼女にとって戦う理由に怨嗟はふさわしいものではなく、あくまでも自由と希望のために武器を握らなければならないと信じている。もちろん他のだれかにそれを押し付けることは彼女の主義に反するが。

容姿:
身長は155cmと小柄な体躯はどちらかといえば筋肉質。猫のようにしなやかで俊敏。生傷が絶えず手も荒れ放題。
髪色はごくごく白に近い生成りの卯の花色。光の当たり方によってはわずかに黄味がかって見える。雪棲生物を思わせる柔らかくふわふわとしたボリュームのあるくせっ毛……だったがお世辞にも良好とはいえない都市部から離れた生活環境の影響によって手入れの行き届いていないことが一目でわかるごわごわとした手触りになっている。そのため、緩く二つの三つ編みにしてまとめているものの、そこかしこにハネが目立つ。
瞳の色は縁に向かって濃くなっていくバイオレット。顔立ちは幼げだが表情は硬く口は堅く引き結ばれていることが多い。眼差しには芯の強さが滲んでいる。
服装は頭をすっぽり覆ってしまえるフード付きのコートを愛用し、その下は気候に合わせた軽装と申し訳程度に薄い革製の防具(籠手など)を着込んでいる。
基本的にやや厚着気味。質実剛健、実用最重視と公言しているものの、実際は清貧を超えない範疇でのおしゃれは好き。衣装もちではないがワンピースやスカートにスパッツを合わせるような組み合わせを好む。

天恵:なし

神器:
『福音の鐘』と呼ばれる金色の釣り鐘が取り付けられた長杖。自身の感情を増幅し鐘の音に乗せて周囲に伝播させる力がある。例えば困難に勇気をもって立ち向かうとき、味方には鼓舞のような精神的なバフを与え、敵にはその身を打ち砕く衝撃派となって物理的なダメージを与える。音量は使用者の思いの強さに比例し自然現象としての音の範疇を超えてかすかに広く聞こえる特性があるものの、音という形を模倣しているため障害物などの影響も受けやすく、距離によっても効果が大きく変化する。
装備:前述の簡単な防具と、とっさの武器として型落ちの古びたハンドガンを携帯している

備考:
一人称は「私」フロリアは家名とは別に母方から引き継いだ名前であり本人は親しい相手に対しては特に「できればスィと呼んでください」と言っている。

2世代ほど前に政治ゲームに敗れ、没落貴族のなれの果てとして誇りだけを受け継ぎながらどうにかその日その日をしのぎ生きていた家の生まれ。

妹が天恵を授かって生まれたものの、圧政に反発する両親親族は抵抗を試みそのまま粛清の対象となってしまう。天恵の子供の隠匿を決めたとき、まだ幼く体の小さかった彼女のみ絞り出した幾ばくかの金銭をもって一時的に(の予定で)縁もゆかりもない家庭に預けられ災禍を逃れるが、戻った時には徹底的に破壊された家と晒された無残な遺体を目にすることになった。慎ましくも暖かい幸せの象徴を凄惨かつ徹底的に破壊された衝撃は深く深く刻み付けられている。拠り所を失った後は泥水をすすりながら生きるために必要だった最低限の悪事で手を汚しながらスラム街で数年生き延びた後、風のうわさに聞いていた反逆軍と執念で接触し加入する。動機はあくまでも貧困と理不尽にあえぐ人を少しでも救うため。スラム街での暮らしはそれを強く決意させるには十分すぎるほどだった。加入は13年前(10歳)、体の小ささと器用さを生かして破壊工作などの作戦にも積極的に関わっていたが10年前の聖女の処刑と神器の降臨によって力を得た後は親衛隊との戦闘等さらに積極的に前線へを出るようになる。イメージカラーは鋼のようなメタリックシルバー。

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