「――愚かな虫。人になろうと望まなければ、殺されることもなかったのに」
「下がりなさい！ いくら親衛隊と言えど、このわたくしに逆らってただで済むとでも――きゃっ！？ こ、この、下ろしなさい無礼者……！」
「うるさい、うるさい、うるさい！ 羽虫が鳴くなッ！ �爐△燭鍬瓩料阿能垢せ牾爾鮖�すなんてだめ、あってはならないことよ……！ だから、ねえ、死なないで……！」
「……自分の気持ちを信じてよかった。自分がおかしいんだって、何度も思った。でもこの気持ちを信じてきたから今があるんだって……これでよかったんだって、そう思えるの」
フレイジア・ザーバスノット 
| 性別 | 女性 |
| 年齢 | 14 |
| 役職 | 王族／聖女と同じ虹色の髪を持つ者 |
性格
冷酷にして残忍、目的のためには手段を選ばず、幼くして奸計を得意とする生粋の悪女。しかし彼女を悪女たらしめる言動は、フレイジアに課せられた運命の反動でもある。本質的には良識を持ったお嬢様なため、良くも悪くも完全に非情になりきれない面もある。
魔女と蔑まれ、あるいは聖女と縋られた女の要素を王族の身で持って生まれた苦悩は、彼女が物心ついたときからついて回った。選ばれた血統としての教育と、彼女の人間性は常に反発し合い、フレイジアの内面に酷薄さと慈悲深さの両立を生んだ。罪なき人が虐げられることは悲劇だが、王族ならざる者として生まれたこと、それ自体が悲劇という認識。貧民は彼女にとって穢らわしい下賤の存在だが、虫螻にも命はあると手を差し伸べてしまう。
かつて「聖女」がしたように、フレイジアもまた物資の横流しや捕虜の脱走に手を貸しているが、覚悟に基づいた行動ではない。処刑されるのは嫌だ。反逆軍も民草も、高貴な己の命を賭けるに値しない。だが、どうしようとてない衝動が、彼女を行動に駆り立てた。王族の教育によって歪められた認識をもってしても、彼女の「無辜の命を慈しむ精神」だけは決して犯すことはできなかった。
魔女と蔑まれ、あるいは聖女と縋られた女の要素を王族の身で持って生まれた苦悩は、彼女が物心ついたときからついて回った。選ばれた血統としての教育と、彼女の人間性は常に反発し合い、フレイジアの内面に酷薄さと慈悲深さの両立を生んだ。罪なき人が虐げられることは悲劇だが、王族ならざる者として生まれたこと、それ自体が悲劇という認識。貧民は彼女にとって穢らわしい下賤の存在だが、虫螻にも命はあると手を差し伸べてしまう。
かつて「聖女」がしたように、フレイジアもまた物資の横流しや捕虜の脱走に手を貸しているが、覚悟に基づいた行動ではない。処刑されるのは嫌だ。反逆軍も民草も、高貴な己の命を賭けるに値しない。だが、どうしようとてない衝動が、彼女を行動に駆り立てた。王族の教育によって歪められた認識をもってしても、彼女の「無辜の命を慈しむ精神」だけは決して犯すことはできなかった。
容姿
螺鈿色の髪を持つ乙女。見る角度によって七色の光輝を帯びる髪は、腰元に届くほど長く、その繊細な毛先に至るまで手入れされている。虹の髪と金の瞳――夜闇においてなお皓々と眩い姿から、「夜行姫」の異名をとる。東方渡来の姫装束「キモノ」を纏うが、開いた襟刳と短い丈で肩と腿を見せる出で立ちは本来のそれと大きく異なるという。嫣然とした口元を覆う扇子も、キモノと共に王国へ齎されたものらしい。背丈は141と非常に小柄ながら、やわらかな曲線を描く双丘は既に性徴の兆しを見せている。
装備
自動人形「ツクヨミ」
東方の絡繰人形から着想を得た、自律稼働する人型兵器。ツクヨミという名は東方に伝承される、月を神格化した夜を統べるという男神から付けられた。
頑強な成人男性を模した体躯を持ち、2メートルに届く背丈。背面に太い管のような機構が二つ縦に並んでいるが、これは収納されたサブアームである。メインアームが人間の手指と同じ機能を果たす他、握力と吸着力に優れるのに対し、サブアームは手首に超弾性ワイヤーの射出機構を有する。
主人であるフレイジアの背後に控え、時に彼女を抱きかかえて移動する。意思を持たないが「所有者の生命維持を最優先」という厳命を帯びているため、フレイジアの意識がない場合や彼女の判断が追いつかない状況では命令がなくとも自動で防衛モードに移行する。
フレイジアの声紋による命令にのみ従うようプログラムされているが、逆に言えば「他人の生声を完璧に再現できる」「他者の体を操る（発声を強制できる）」相手には逆に利用されかねない。
王族に献上された防衛機構なだけあって、天恵や神器との接触も想定した耐久性を誇る。一方で、攻撃手段と火力が乏しく、攻めるための戦いには向かない。
東方の絡繰人形から着想を得た、自律稼働する人型兵器。ツクヨミという名は東方に伝承される、月を神格化した夜を統べるという男神から付けられた。
頑強な成人男性を模した体躯を持ち、2メートルに届く背丈。背面に太い管のような機構が二つ縦に並んでいるが、これは収納されたサブアームである。メインアームが人間の手指と同じ機能を果たす他、握力と吸着力に優れるのに対し、サブアームは手首に超弾性ワイヤーの射出機構を有する。
主人であるフレイジアの背後に控え、時に彼女を抱きかかえて移動する。意思を持たないが「所有者の生命維持を最優先」という厳命を帯びているため、フレイジアの意識がない場合や彼女の判断が追いつかない状況では命令がなくとも自動で防衛モードに移行する。
フレイジアの声紋による命令にのみ従うようプログラムされているが、逆に言えば「他人の生声を完璧に再現できる」「他者の体を操る（発声を強制できる）」相手には逆に利用されかねない。
王族に献上された防衛機構なだけあって、天恵や神器との接触も想定した耐久性を誇る。一方で、攻撃手段と火力が乏しく、攻めるための戦いには向かない。
備考
聖女と同じ虹色の髪を持つ、王族の少女。選ばれた血統の主として、徹底した教育を受けて育った。魔女の似姿を持つ忌子だったフレイジアは殊更厳しく躾けられ、つらい幼年期を過ごした。
歳が十に届く頃、専属の講師としてトゥーリ・クサントスをあてがわれる。王族の中でも腫れ物扱いだったフレイジアの教育係に彼が選ばれたのは、他貴族によるトゥーリへの嫌がらせも含まれていた。
座学や執務、マナーを始め様々な教えを受けたが、フレイジアはそれ以上に多くのものを彼から学んだ。
大人の顔色を伺ってばかりだった彼女に、それでは他人に食い物にされるだけだと教えたのは他でもないトゥーリその人である。
「君は王族で聖女と同一視されている存在なのだかは、その立場を押し付けられることに甘んじていてどうする。それを力として自分のやりたいことをやりなさい」――その言葉は、現在のフレイジアを形成する礎石の一つとなっている。
一人で大人と渡り合えるだけの胆力を得た結果、恩師であるトゥーリに一言の相談もなく反逆軍への横流しを始めたが、これは彼に迷惑をかけたくないといった殊勝な心がけからくるものではない。一人で戦う方法も、一人でも立ち上がる強さも、必要なことは全て彼から教わったために。
なお、トゥーリの教育係としての任は彼の出世に伴って数年前に解かれている。
やがて教育の結果が花開き、幼くして外交官の任を受けてからは彼女の待遇も次第に変化していった。
その手腕は外来の品や文化を、王国の技術や新たな流行に昇華させた。輸出入の管理を一部任せられるようになると、配下の目を盗んで反逆軍へ物資の横流しを始めた。かつて虹色の髪と瞳を持った少女がそうしたように。
それを正しい行為だと思ったことはない。拷問の末に処刑される末路を想って、恐怖に震える夜が続いた。後悔は常にあり、今回が最後だと何度も決意した。それでも彼女は未だに反逆軍の手助けを続けている。
下賤の民のためになぜ己を危険に晒すのか。自問したが、答えは出なかった。理屈ではなく、理性ですらなく、彼女の心の衝動的な部分がそうさせた。
東方かぶれで、一年に数度しかない交易船の訪れを常日頃楽しみにしている。衣服だけならず調度品まで東方由来の品に変える徹底ぶりだが、天蓋付きのベッドを畳張りの寝室に置く、着物にフリルやレースを追加させるなど、その趣味はどこかズレている。
普段は「わたくし」を用い、幼い悪姫として君臨するが、素の一人称は「あたし」。理知的で良識ある側面。配下を「お前」、それ以外を「あなた」と呼び分ける。
イメージカラーは淡い虹色。
歳が十に届く頃、専属の講師としてトゥーリ・クサントスをあてがわれる。王族の中でも腫れ物扱いだったフレイジアの教育係に彼が選ばれたのは、他貴族によるトゥーリへの嫌がらせも含まれていた。
座学や執務、マナーを始め様々な教えを受けたが、フレイジアはそれ以上に多くのものを彼から学んだ。
大人の顔色を伺ってばかりだった彼女に、それでは他人に食い物にされるだけだと教えたのは他でもないトゥーリその人である。
「君は王族で聖女と同一視されている存在なのだかは、その立場を押し付けられることに甘んじていてどうする。それを力として自分のやりたいことをやりなさい」――その言葉は、現在のフレイジアを形成する礎石の一つとなっている。
一人で大人と渡り合えるだけの胆力を得た結果、恩師であるトゥーリに一言の相談もなく反逆軍への横流しを始めたが、これは彼に迷惑をかけたくないといった殊勝な心がけからくるものではない。一人で戦う方法も、一人でも立ち上がる強さも、必要なことは全て彼から教わったために。
なお、トゥーリの教育係としての任は彼の出世に伴って数年前に解かれている。
やがて教育の結果が花開き、幼くして外交官の任を受けてからは彼女の待遇も次第に変化していった。
その手腕は外来の品や文化を、王国の技術や新たな流行に昇華させた。輸出入の管理を一部任せられるようになると、配下の目を盗んで反逆軍へ物資の横流しを始めた。かつて虹色の髪と瞳を持った少女がそうしたように。
それを正しい行為だと思ったことはない。拷問の末に処刑される末路を想って、恐怖に震える夜が続いた。後悔は常にあり、今回が最後だと何度も決意した。それでも彼女は未だに反逆軍の手助けを続けている。
下賤の民のためになぜ己を危険に晒すのか。自問したが、答えは出なかった。理屈ではなく、理性ですらなく、彼女の心の衝動的な部分がそうさせた。
東方かぶれで、一年に数度しかない交易船の訪れを常日頃楽しみにしている。衣服だけならず調度品まで東方由来の品に変える徹底ぶりだが、天蓋付きのベッドを畳張りの寝室に置く、着物にフリルやレースを追加させるなど、その趣味はどこかズレている。
普段は「わたくし」を用い、幼い悪姫として君臨するが、素の一人称は「あたし」。理知的で良識ある側面。配下を「お前」、それ以外を「あなた」と呼び分ける。
イメージカラーは淡い虹色。
募集
フレイジアと定期的に連絡をとっている反逆軍（〆／オリヴィエ・キーディス）
フレイジアが反逆軍に協力していることを知る人物（あと一名／ハロルド・ザーバスノット、グライザ・ザーバスノット）
フレイジアの身を案じ、気にかけてくれる人物（あと一名／オリヴィエ・キーディス）
直属の親衛隊（あと一名）
フレイジアが反逆軍に協力していることを知る人物（あと一名／ハロルド・ザーバスノット、グライザ・ザーバスノット）
フレイジアの身を案じ、気にかけてくれる人物（あと一名／オリヴィエ・キーディス）
直属の親衛隊（あと一名）
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