〜プロフィール〜
「命を食い物にしているのは国も反逆軍も一緒。
力で勝ち取った秩序を、力で破壊するのだから、その後の渾沌なんて知れたこと。
優位を手にしてどれかに悪意を押し付ける──人はそれだけで無知の鬼になれる」
「ベタな事を言うと、私の目を見て生きてこれたヤツは誰もいないよ。
……正直なことを言うと、仲間内にもあまり晒したくはない。
気心の知れた人ならともかく、顔も知らない仲間に讃えられるようなことは何もしてないからだ。
ただ目の色が、常人と違っただけ……それだけさ」
「私の目は綺麗だったかな？ それとも心の底まで見透かすような魔女の目だったかな？
どっちでもいいけど──喋っても喋らなくても結末は変わんないんだから大人しくしてなさいな。いずれ地獄で会いましょう」
「『２足す２は５』だ。彼らも間違っている。私たちも間違っている。
罪の意識を覚えて忘れる、難しいけどそれだけで気が楽になるんじゃないかな──私？ 私は二重思考なんてしないよ。自分が殺した人間の名前と顔、一人一人記憶してきたから」
「────喉が、渇いたな。ね、少し戦（や）ろうよ」
「信ずるは我。創造するは宙（そら）。霊子の海にて御使いの翼を捨てる者。
黙示の虹の果ては未知。空、観測する目、映るは星々の黄昏。
滅し滅され。芯に覚悟あらば、その身砕けようと立ち上がる──晴れやかなる空、輝くは福音。……前へと進め！」
名前：オリヴィエ・キーディス
読み仮名：名前が漢字の場合は
性別：女性
年齢：28
役職：反逆軍の神器使い「能天使」
性格：
楽観的、あるいは飄々とした雰囲気を持ち、人前では気楽な表情と人柄を見せる年齢相応の少女。とても反逆軍に加担し、ましてや神器を持っているとは思えない長閑な雰囲気を持つが、それは彼女の持つ様々な顔と姿の一つに過ぎない。
他者と協調はする、協力もする、親睦も深める、しかしその奥底にまでは踏み込ませない絶対的な壁を周囲に作り、そこから仮面を被って接している。
線引きが明確な分、非日常的な部分でもスタンスの切り替えが早く、人としての情や倫理観を持っていても、あたかも人が変わったかのように冷酷に人の命を奪う引き金を引くことがで出来る。
二重思考という一種の技術をもち、一貫したスタンスを同時に持つ出鱈目な精神構造をしている。二重人格とも違い、必要ならば自分すらも騙してしまう程なので、人によっては異質と取られても仕方がないほど。
人間性もあれば非人間性もある、人によって接する姿が大きく異なり、言伝による情報も疎ら、近しい者以外は彼女の正体を知ることがなく、その存在には噂と尾ひれがついてしまっている。
ひどく廃れた成熟ぶり──むしろ枯れてすらいるその在り方は、決して彼女の年齢が真に二十八であるとは思わせない証拠ともなっているが、何らかの「信念」基「忠」を以て行動していることは確かだ。
人の言葉から感情を読み取れる人物がいるとすれば、彼女の言葉の中には何らかの「報復」を思わせる感情が込められている。
それが何なのかを彼女が語ることは無いが、彼女の瞳が虹色であるという点に着目すれば、そこに結び付かせるのは簡単だろう。
最も、それと反逆軍に与する理由はイコールではなく、それとはまた別の理由で彼女は反逆軍に手を貸している。渇いた喉を潤すように、銃を手に取りながら。彼女は誰かを救う。誰かの命を奪うことで。
容姿：
身長167cm・体重45kg。赤みを持った健康的な肌色と、スレンダーな印象を思わす整った体を持つ。筋肉量は一般的な女性よりも多くあり、少し力を込めれば証明できる。
腕がやや長く、胸は大きすぎず小さすぎずといった塩梅。左側腹部から臍部にかけて白く変色した火傷痕が残り、手足には生傷が絶えない。背中には一部火傷痕で消えているものの、シジルを思わせる紋章が刺青として刻まれている。
目の色は虹色。角度やその時の感情に応じて七色に変化し、真正面から見れば正しく虹色に見える。目はやや細く、開けば暖かい印象を与えるものの、細くなれば真逆の印象を与える。睫毛は少し長めで、右眼の下になきぼくろがある。
掠れたような臙脂色の髪で、外ハネの目立つショートボブヘア。額が見えるくらいは流しており、爽やかな雰囲気を与えている。髪質は綺麗だが硬く、量をすいているのが伺えるだろう。
白いラインカラーの入った黒のウインドブレーカーに防弾仕様の紺色のベストを身に着け、着脱できるようにベルトで固定している。必要に応じてジャケットを羽織り、腰には雑多な道具の入ったポーチを二つ邪魔にならない程度に巻き付けている。
灰色のスポーティーな印象を与えるスウェットには多めのポケットがついており、踵より少し上のところまで丈が詰められている。ニーパッド付。黒タイツを履いており、履いているタクティカルブーツとスウェットの間から見えている。
天恵：-
神器：
エクスシア・アナロギア
「天枢／限定解除」
球体型の神器。
幾つかのパーツに分割することが可能であり、部品のように其々の形を自在に変えることが出来る。
パーツの一つ一つが凄まじいエネルギーを有しており、これ単体で物質を変換させてしまう規格外の──神器と言うべき相応しい力を持っている。
その性質からこれ単体では戦闘には全く向かないが、前述した通りこれを「分割」することでパーツとして形成、既存の武器やテクノロジーに組み込むことで従来から大きく逸脱した超次元的な力・出力を発揮させることが出来る。
銃に使えばあり得ない連射速度を付与させたり、あるいは銃弾に追尾性能を付与させたり……勿論それは戦闘にも応用できるものであり、この神器は「何か」と合わせることで初めて力を発揮するものである。
組み込んだ物品にも「神器の絶対性」というものは引き継がれるが、組み込んだ物品に応じて出力に関しては変動するため一概な強さを持たないものでもある。
汎用性特化というだけあるが、明確な欠点としては「天枢」を組み込む側にも相応の強度が求められることだ。
強いエネルギーを持ち、組み込んだ物体に既存の技術を置いてけぼりにするような力を宿させる関係上、器となる物体が安物だったりすれば即座に自壊し意味を失くしてしまう。
神器の中でも異質な特徴を持つが、それは名前を冠する「能天使」が、あらゆる能力の源たる原理と同一化するという性質を持っているからと推測されている。
これらの物体を昇華させる力も、調和によって高みへと至る能天使の在り方が反映されているとも言われている。
普段から「天枢」を組み込んでいるものがあるため、神器自体は幾つかパーツが欠けている。
組み込んでいる／組み込むときもある装備は装備欄記載。
エクスシア・ベリアル
「堕天枢／黎明の焔」
「天枢」を完全な状態で物品に埋め込む、あるいは自らに埋め込むことで発動する「天枢」の真の力。
天枢は言わばパーツを分割して組み込むだけの機能を持つアップグレード用の媒体でしかなく、名称に「限定解除」とあったのは不完全な状態での使用であったことが理由。
完全な状態での天枢も同様に何かに組み込む形で力を発揮するが、それは限定解除の時とは比較できない高水準のパワーを発揮する点にある。
人間を「超人」たらしめ、ただの兵器を「戦術兵器」へと変貌させる恐れすら抱いたもの。
ただし、「堕天」とあるように組み込んだ物の寿命は短い。
物体に埋め込めば超常以上の力を発揮するものの、数秒程度でしかその存在を保つことは出来ず、人体に埋め込めば短時間の使用ならば精神に後遺症を及ぼすほどの負荷がかかり、長期にわたって使用すれば存在そのものが消滅してしまうリスクを抱えている。
正真正銘の劇物であり、完成状態を保っていない理由の一つとして機能している。
装備：
「ヴァイスホイール」
ネイキッドタイプの近しいようでそうでない独自のフォルムを持つモーターバイク。
ブーストシステムを持ち、エンジン回転数の高回転時に「天枢」から供給される莫大な出力を回すことが出来るため、ただ速いだけではなくそれらを調整することも出来る。
反面、操縦性は劣悪もいいところであり、現状他の人間が乗り回すには外的要因で常人とは逸脱した力が必要になったりしてしまう。
白い車体に赤いラインカラーが特徴的であり、「天枢」を埋め込んだことで余裕が出来たスペースを改造し、武器を格納するスペースが存在する。
エンジン動力として「天枢」をパーツとして使用した「エクスコア」を使用。
原型となったモーターバイクは世代を重ねており、旧世代で搭載されていたブーストシステムをオミットしていたが、ヴァイスホイールはそのシステムを復元し取り付けている。
ダイナミクスによる隆々としたフォルムと両サイドに張り出したエアダクト、エンジンを中心としたとレイアウトを行うことで威圧的な意匠を持つ。
タンクカバーを始めとするいわゆる「装甲」部分は白く塗装され、赤いラインカラーが引かれている。
オイルエレメントはカートリッジ式、チャコールキャニスターは装備されているが、分解すれば必要に応じて取り外しが可能。
電子制御インテークを搭載することで「直線加速」によってあらゆる道をそつなく走り回れる別次元の軌道を描くことが可能であり、まさしく神器とも言うべき恐るべき性能を持つ。
ヴァイス自体にも光学迷彩を展開する装置が組み込まれており、車体の色はおろか形状すら誤認させる迷彩を施す。
一つ一つのパーツを入念に吟味し、オリヴィエ自身が毎日手入れを行っている相棒。
勿論、乗り手が一般人は愚か、天恵を持っていたとしても容易に扱える代物ではない。
オリヴィエ自身がエンジンに導入している神器と同じ欠片を埋め込むことで、疑似的なマシンとのリンクを行うことで初めて制御が可能となる。
無論、バイクで突進するだけで人は爆発四散するし、親衛隊だろうと国王直属レベルでもなければ受け止めることすら出来ないだろう。むしろそうでないとパワーバランスが取れない。
とはいえ……欠片でこの出力なのだが、これは組み込みの方式と出力の引き出し方を熟知したオリヴィエの応用法によるもの。
普通に神器を使っているだけでは絶対にたどりつくことが出来ない。
オリヴィエ自身はこの化物マシンに乗りながら両手に二丁拳銃を持って流れるように射撃が行える化物である。
「ダイブ・ボンバー」
ヴァイスホイールの拡張装備。
「天枢」をコアとした装備であり、神器の持つ異常なエネルギーを用いて重力波を発生させたうえで反重力装置の役割を果たす。
地面をホバー移動することも出来れば、「エクスコア」と連動させることで空を飛ぶ事すら可能。
また重力波のみならず水中での活動を可能とするプロペラとフロート・バラスト調節機能、防水・浸水対策を施す強化装甲剤、気密シーリングの耐圧性強化などが可能。
「ジャック／ジェーン」
オートマチックピストル。
マグナム弾を採用したロングバレルの拳銃であり、白いほうが「ジャック」、黒いほうが「ジェーン」と呼ばれている。
「天枢」をパーツとして組み込んだことで魔改造レベルの力を持ち、「ジャック」は発射された弾丸が敵を追尾するという性質を持ち、「ジェーン」は装填したマグナム弾をライフルのように連射させる機能を持つ。
ヴァイスホイール共々強度を高めるためにほぼすべてのパーツが原型から別物レベルにまで吟味されており、調達することも出来ないモデルとなっている。
そのため、肌身離さず持ち歩いており、彼女のメインウェポンとも言うべき代物となっている。
オリヴィエは簡易的な銃弾製造用の設備を所有しており、当然それにも「天枢」を組み込んでいるため、製造する銃弾自体が神器によって得られた力の恩恵を受けているものとなっている。
特殊な銃であるがゆえに特殊な弾を撃ちだすことが出来ず、装備と言う意味では百点とは言えないだろう。
「開発中／コード・トーカー」
「天枢」による拡張機能を転用した強化アーマー。
瞬時に装甲を展開するほか、「天枢」のエネルギー調節やヴァイスホイール、ジャック／ジェーンなどとのシステム整合に時間がかかっており、また小規模な製造設備では満足いく状態にまでいかない事もあり、設計図の身がオリヴィエの頭の中に存在する。
ジャック／ジェーンを改造し、それらをアーマー展開用のデバイスとしても機能させる予定のようだ。
コード・トーカーと呼ばれる一連の「天枢」装備を追加で装備する事で状況に特化させた力を得ることが可能となるようだが、やはりこれもまだ設計図段階の話でしかない。
「自分自身」
その名の通り。
ペースメーカーのような機械に「天枢」を組み込み、自分の身体能力を「天恵」持ちと戦える程度にまで強化している。
小さく分割したパーツを使っているため、あまり高い出力は出していない。元々は「天枢」で強化した物品を扱うために行っている事であり、これが外されている状態では「ヴァイスホイール」も「ジャック／ジェーン」も使えない。
他、戦闘の際には各種グレネードや双眼ゴーグル、ナイフなどの装備を状況に応じて持ち歩く。ゴーグルに関してはいつもしており、瞳の色を見ることが出来ないようになっている。
大体が即興で作った奴か、最新一歩手前の旧式品。
備考：
一人称「私／ワタシ／必要に応じて変化するが基本はこの二つ」
二人称「君／名前呼び捨てか「くん」「さん」」
イメージCVは五.十.嵐.裕.実. イメージカラーは「ダークレッド」。
運び屋としての名前は「フェアリー」／基本的には反逆軍であろうと王国側であろうとこの名前で呼ばれている。
反逆軍に協力している運び屋であり、物資の輸送や人員の輸送を主とする。
反逆軍に与する側で、王都から離れたところや王都に近しいところまで一般的な仕事も請け負っており、たまに持っている武器其々はその中でちょろまかして手に入れた物品で在ったり無かったり。元々は関りが無かったのだが、依頼を通じて彼らと交流を持ち、やがては懇意にするまで至った。
当然、反政府組織と関わるような仕事に手を染めたには理由があるが、彼女の場合は幼少期から確固たる理由がある──それが虹色の瞳である。
十年前、それを持つ意味が変わった──裕福すぎるとも、貧乏すぎるとも言えない「丁度いい」平凡を過ごしていた彼女にとって、虹色の瞳を持っている、その事実だけで全てがひっくり返った。
体に刻まれた生傷は周囲の人間から与えられたものであるし、腹部の火傷も同様。背中に刻まれた刺青は無理矢理押しつけらたものであり、凄絶ともいえる体験の中で彼女は自分がこの色の瞳を持ったことに深く憎悪を抱いた。
成人する前から家に戻らず、ふらふらと彷徨う中で自分が何をしたいのかも考えることが出来ないまま、日銭を稼ぐために始めた「運び屋」を今日までの生業としている。
つまり彼女にとって運び屋は日々を生きるための手段でしかない。反逆軍に与しながらも仕事を続けているのはそういう事情ありきだ。
家から飛び出し、運び屋として各地を転々とする中で彼女は目を隠すようになった。身に着けたゴーグルが使い込まれているのはそのためで、今でも彼女にとっては必要なものとなっている。
希望ある未来を望んではいるが、それが実際に訪れた時にどうなるのかは考えていない。常に喉が渇いたような感じがして、それを潤すように仕事をする。
その道中で殺人をしなくてはならないのならばするし、盗みをしなくてはならないのならばする。自由のようで自由でない生き方をし続け、心が擦り切れるままに彼女は彷徨っている。
生きるために何かを奪い続けた、自分の瞳を隠しながら。そうでなければ自分が死んでしまうから。
反逆軍に与しているのは、結局のところは「仕事」。
ウィンウィンの関係を構築しているだけで、最終的に折り合いが悪くなれば手を切ることも考えている。とはいえ、王国の方からはもうすでに反逆軍の一員として認識されているが。
身の上話はその程度、彼女の家は平凡であり、彼女自身も平凡であった。たった一つ、虹色の瞳を持っているというだけで。
彼女にとって、「聖女／魔女」という存在は疎ましい存在だ。反逆軍に神器を齎したその存在は自分の人生を狂わせた存在に他ならない。
だから反逆軍の、彼女を崇拝するような動きにはあまり賛同できていない。作り笑いを浮かべて表面上は乗っているだけ。
銃を手にしたのは仕事の関係上、身を護るため。現在のヴァイスホイールやジャックとジェーンに値する武器もそのツテで入手したものであり、独学で知識を身に着けながら改造にのめり込んでいった。
そのこともあってか趣味は機械いじり。壊れているものを直したり、改造するのが好き。
改造した武器や物を試すのも好きらしく、意外と戦いを好む傾向にある
神器に関しては実際に彼女が受け取ったわけではなく、六年ほど前に仕事で同行したある反逆軍の人間が手にしていたモノを偶然受け継いだ。
そいつは小規模的な戦いの中で死んでしまい、拾った彼女はそれの有効的な使い方を見出した。
機械いじりに趣味を見出していた以上、それを返すつもりもなかったので、なし崩し的に反逆軍の依頼を請け負うようになった。
因みに、28歳ではあるが「天枢」を埋め込んだ事で老化速度が常人よりも鈍化しており、外見的には二十歳前後。
募集：
�“狃�の本名「オリヴィエ・キーディス」を知っている人物（役職に反逆軍とある者／２名）
普段ならば「フェアリー」と呼ぶところを、二人きりの時とかでは「オリヴィエ」と呼ぶ人です。
必然的に彼女と友好関係にありますが、彼女が虹色の瞳を持っているという事は知りません。
��虹色の瞳であることを知っている人物（役職問わず／２名）
オリヴィエが虹色の瞳を持っていることについて知っている人物です。
あまり公言しない方だと好ましいです。反逆軍でもいいし、王国側で彼女がその目であるという事実を掴んでいる──という事でもいいです。
どういう経緯で知ったかに関してはお話ししたうえで作っていければ、と思います。
��「運び屋」としての彼女と仕事の関係があった人物（役職問わず／何名でも）
→カノン・アイガー
→トレーク・ヴェルムート
→テンペスター（ノゼル・シュライン）
�ぅ�リヴィエの持つ「渇き」を知る人物（役職に反逆軍とある者／１名）
具体的には「オリヴィエの来歴を知る人物」になります。
彼女がどういう過去を歩んで、心をすり減らしたかを知っているという事になりますが、具体的な対応や関係についてはお話していきたいです。
「命を食い物にしているのは国も反逆軍も一緒。
力で勝ち取った秩序を、力で破壊するのだから、その後の渾沌なんて知れたこと。
優位を手にしてどれかに悪意を押し付ける──人はそれだけで無知の鬼になれる」
「ベタな事を言うと、私の目を見て生きてこれたヤツは誰もいないよ。
……正直なことを言うと、仲間内にもあまり晒したくはない。
気心の知れた人ならともかく、顔も知らない仲間に讃えられるようなことは何もしてないからだ。
ただ目の色が、常人と違っただけ……それだけさ」
「私の目は綺麗だったかな？ それとも心の底まで見透かすような魔女の目だったかな？
どっちでもいいけど──喋っても喋らなくても結末は変わんないんだから大人しくしてなさいな。いずれ地獄で会いましょう」
「『２足す２は５』だ。彼らも間違っている。私たちも間違っている。
罪の意識を覚えて忘れる、難しいけどそれだけで気が楽になるんじゃないかな──私？ 私は二重思考なんてしないよ。自分が殺した人間の名前と顔、一人一人記憶してきたから」
「────喉が、渇いたな。ね、少し戦（や）ろうよ」
「信ずるは我。創造するは宙（そら）。霊子の海にて御使いの翼を捨てる者。
黙示の虹の果ては未知。空、観測する目、映るは星々の黄昏。
滅し滅され。芯に覚悟あらば、その身砕けようと立ち上がる──晴れやかなる空、輝くは福音。……前へと進め！」
名前：オリヴィエ・キーディス
読み仮名：名前が漢字の場合は
性別：女性
年齢：28
役職：反逆軍の神器使い「能天使」
性格：
楽観的、あるいは飄々とした雰囲気を持ち、人前では気楽な表情と人柄を見せる年齢相応の少女。とても反逆軍に加担し、ましてや神器を持っているとは思えない長閑な雰囲気を持つが、それは彼女の持つ様々な顔と姿の一つに過ぎない。
他者と協調はする、協力もする、親睦も深める、しかしその奥底にまでは踏み込ませない絶対的な壁を周囲に作り、そこから仮面を被って接している。
線引きが明確な分、非日常的な部分でもスタンスの切り替えが早く、人としての情や倫理観を持っていても、あたかも人が変わったかのように冷酷に人の命を奪う引き金を引くことがで出来る。
二重思考という一種の技術をもち、一貫したスタンスを同時に持つ出鱈目な精神構造をしている。二重人格とも違い、必要ならば自分すらも騙してしまう程なので、人によっては異質と取られても仕方がないほど。
人間性もあれば非人間性もある、人によって接する姿が大きく異なり、言伝による情報も疎ら、近しい者以外は彼女の正体を知ることがなく、その存在には噂と尾ひれがついてしまっている。
ひどく廃れた成熟ぶり──むしろ枯れてすらいるその在り方は、決して彼女の年齢が真に二十八であるとは思わせない証拠ともなっているが、何らかの「信念」基「忠」を以て行動していることは確かだ。
人の言葉から感情を読み取れる人物がいるとすれば、彼女の言葉の中には何らかの「報復」を思わせる感情が込められている。
それが何なのかを彼女が語ることは無いが、彼女の瞳が虹色であるという点に着目すれば、そこに結び付かせるのは簡単だろう。
最も、それと反逆軍に与する理由はイコールではなく、それとはまた別の理由で彼女は反逆軍に手を貸している。渇いた喉を潤すように、銃を手に取りながら。彼女は誰かを救う。誰かの命を奪うことで。
容姿：
身長167cm・体重45kg。赤みを持った健康的な肌色と、スレンダーな印象を思わす整った体を持つ。筋肉量は一般的な女性よりも多くあり、少し力を込めれば証明できる。
腕がやや長く、胸は大きすぎず小さすぎずといった塩梅。左側腹部から臍部にかけて白く変色した火傷痕が残り、手足には生傷が絶えない。背中には一部火傷痕で消えているものの、シジルを思わせる紋章が刺青として刻まれている。
目の色は虹色。角度やその時の感情に応じて七色に変化し、真正面から見れば正しく虹色に見える。目はやや細く、開けば暖かい印象を与えるものの、細くなれば真逆の印象を与える。睫毛は少し長めで、右眼の下になきぼくろがある。
掠れたような臙脂色の髪で、外ハネの目立つショートボブヘア。額が見えるくらいは流しており、爽やかな雰囲気を与えている。髪質は綺麗だが硬く、量をすいているのが伺えるだろう。
白いラインカラーの入った黒のウインドブレーカーに防弾仕様の紺色のベストを身に着け、着脱できるようにベルトで固定している。必要に応じてジャケットを羽織り、腰には雑多な道具の入ったポーチを二つ邪魔にならない程度に巻き付けている。
灰色のスポーティーな印象を与えるスウェットには多めのポケットがついており、踵より少し上のところまで丈が詰められている。ニーパッド付。黒タイツを履いており、履いているタクティカルブーツとスウェットの間から見えている。
天恵：-
神器：
エクスシア・アナロギア
「天枢／限定解除」
球体型の神器。
幾つかのパーツに分割することが可能であり、部品のように其々の形を自在に変えることが出来る。
パーツの一つ一つが凄まじいエネルギーを有しており、これ単体で物質を変換させてしまう規格外の──神器と言うべき相応しい力を持っている。
その性質からこれ単体では戦闘には全く向かないが、前述した通りこれを「分割」することでパーツとして形成、既存の武器やテクノロジーに組み込むことで従来から大きく逸脱した超次元的な力・出力を発揮させることが出来る。
銃に使えばあり得ない連射速度を付与させたり、あるいは銃弾に追尾性能を付与させたり……勿論それは戦闘にも応用できるものであり、この神器は「何か」と合わせることで初めて力を発揮するものである。
組み込んだ物品にも「神器の絶対性」というものは引き継がれるが、組み込んだ物品に応じて出力に関しては変動するため一概な強さを持たないものでもある。
汎用性特化というだけあるが、明確な欠点としては「天枢」を組み込む側にも相応の強度が求められることだ。
強いエネルギーを持ち、組み込んだ物体に既存の技術を置いてけぼりにするような力を宿させる関係上、器となる物体が安物だったりすれば即座に自壊し意味を失くしてしまう。
神器の中でも異質な特徴を持つが、それは名前を冠する「能天使」が、あらゆる能力の源たる原理と同一化するという性質を持っているからと推測されている。
これらの物体を昇華させる力も、調和によって高みへと至る能天使の在り方が反映されているとも言われている。
普段から「天枢」を組み込んでいるものがあるため、神器自体は幾つかパーツが欠けている。
組み込んでいる／組み込むときもある装備は装備欄記載。
エクスシア・ベリアル
「堕天枢／黎明の焔」
「天枢」を完全な状態で物品に埋め込む、あるいは自らに埋め込むことで発動する「天枢」の真の力。
天枢は言わばパーツを分割して組み込むだけの機能を持つアップグレード用の媒体でしかなく、名称に「限定解除」とあったのは不完全な状態での使用であったことが理由。
完全な状態での天枢も同様に何かに組み込む形で力を発揮するが、それは限定解除の時とは比較できない高水準のパワーを発揮する点にある。
人間を「超人」たらしめ、ただの兵器を「戦術兵器」へと変貌させる恐れすら抱いたもの。
ただし、「堕天」とあるように組み込んだ物の寿命は短い。
物体に埋め込めば超常以上の力を発揮するものの、数秒程度でしかその存在を保つことは出来ず、人体に埋め込めば短時間の使用ならば精神に後遺症を及ぼすほどの負荷がかかり、長期にわたって使用すれば存在そのものが消滅してしまうリスクを抱えている。
正真正銘の劇物であり、完成状態を保っていない理由の一つとして機能している。
装備：
「ヴァイスホイール」
ネイキッドタイプの近しいようでそうでない独自のフォルムを持つモーターバイク。
ブーストシステムを持ち、エンジン回転数の高回転時に「天枢」から供給される莫大な出力を回すことが出来るため、ただ速いだけではなくそれらを調整することも出来る。
反面、操縦性は劣悪もいいところであり、現状他の人間が乗り回すには外的要因で常人とは逸脱した力が必要になったりしてしまう。
白い車体に赤いラインカラーが特徴的であり、「天枢」を埋め込んだことで余裕が出来たスペースを改造し、武器を格納するスペースが存在する。
エンジン動力として「天枢」をパーツとして使用した「エクスコア」を使用。
原型となったモーターバイクは世代を重ねており、旧世代で搭載されていたブーストシステムをオミットしていたが、ヴァイスホイールはそのシステムを復元し取り付けている。
ダイナミクスによる隆々としたフォルムと両サイドに張り出したエアダクト、エンジンを中心としたとレイアウトを行うことで威圧的な意匠を持つ。
タンクカバーを始めとするいわゆる「装甲」部分は白く塗装され、赤いラインカラーが引かれている。
オイルエレメントはカートリッジ式、チャコールキャニスターは装備されているが、分解すれば必要に応じて取り外しが可能。
電子制御インテークを搭載することで「直線加速」によってあらゆる道をそつなく走り回れる別次元の軌道を描くことが可能であり、まさしく神器とも言うべき恐るべき性能を持つ。
ヴァイス自体にも光学迷彩を展開する装置が組み込まれており、車体の色はおろか形状すら誤認させる迷彩を施す。
一つ一つのパーツを入念に吟味し、オリヴィエ自身が毎日手入れを行っている相棒。
勿論、乗り手が一般人は愚か、天恵を持っていたとしても容易に扱える代物ではない。
オリヴィエ自身がエンジンに導入している神器と同じ欠片を埋め込むことで、疑似的なマシンとのリンクを行うことで初めて制御が可能となる。
無論、バイクで突進するだけで人は爆発四散するし、親衛隊だろうと国王直属レベルでもなければ受け止めることすら出来ないだろう。むしろそうでないとパワーバランスが取れない。
とはいえ……欠片でこの出力なのだが、これは組み込みの方式と出力の引き出し方を熟知したオリヴィエの応用法によるもの。
普通に神器を使っているだけでは絶対にたどりつくことが出来ない。
オリヴィエ自身はこの化物マシンに乗りながら両手に二丁拳銃を持って流れるように射撃が行える化物である。
「ダイブ・ボンバー」
ヴァイスホイールの拡張装備。
「天枢」をコアとした装備であり、神器の持つ異常なエネルギーを用いて重力波を発生させたうえで反重力装置の役割を果たす。
地面をホバー移動することも出来れば、「エクスコア」と連動させることで空を飛ぶ事すら可能。
また重力波のみならず水中での活動を可能とするプロペラとフロート・バラスト調節機能、防水・浸水対策を施す強化装甲剤、気密シーリングの耐圧性強化などが可能。
「ジャック／ジェーン」
オートマチックピストル。
マグナム弾を採用したロングバレルの拳銃であり、白いほうが「ジャック」、黒いほうが「ジェーン」と呼ばれている。
「天枢」をパーツとして組み込んだことで魔改造レベルの力を持ち、「ジャック」は発射された弾丸が敵を追尾するという性質を持ち、「ジェーン」は装填したマグナム弾をライフルのように連射させる機能を持つ。
ヴァイスホイール共々強度を高めるためにほぼすべてのパーツが原型から別物レベルにまで吟味されており、調達することも出来ないモデルとなっている。
そのため、肌身離さず持ち歩いており、彼女のメインウェポンとも言うべき代物となっている。
オリヴィエは簡易的な銃弾製造用の設備を所有しており、当然それにも「天枢」を組み込んでいるため、製造する銃弾自体が神器によって得られた力の恩恵を受けているものとなっている。
特殊な銃であるがゆえに特殊な弾を撃ちだすことが出来ず、装備と言う意味では百点とは言えないだろう。
「開発中／コード・トーカー」
「天枢」による拡張機能を転用した強化アーマー。
瞬時に装甲を展開するほか、「天枢」のエネルギー調節やヴァイスホイール、ジャック／ジェーンなどとのシステム整合に時間がかかっており、また小規模な製造設備では満足いく状態にまでいかない事もあり、設計図の身がオリヴィエの頭の中に存在する。
ジャック／ジェーンを改造し、それらをアーマー展開用のデバイスとしても機能させる予定のようだ。
コード・トーカーと呼ばれる一連の「天枢」装備を追加で装備する事で状況に特化させた力を得ることが可能となるようだが、やはりこれもまだ設計図段階の話でしかない。
「自分自身」
その名の通り。
ペースメーカーのような機械に「天枢」を組み込み、自分の身体能力を「天恵」持ちと戦える程度にまで強化している。
小さく分割したパーツを使っているため、あまり高い出力は出していない。元々は「天枢」で強化した物品を扱うために行っている事であり、これが外されている状態では「ヴァイスホイール」も「ジャック／ジェーン」も使えない。
他、戦闘の際には各種グレネードや双眼ゴーグル、ナイフなどの装備を状況に応じて持ち歩く。ゴーグルに関してはいつもしており、瞳の色を見ることが出来ないようになっている。
大体が即興で作った奴か、最新一歩手前の旧式品。
備考：
一人称「私／ワタシ／必要に応じて変化するが基本はこの二つ」
二人称「君／名前呼び捨てか「くん」「さん」」
イメージCVは五.十.嵐.裕.実. イメージカラーは「ダークレッド」。
運び屋としての名前は「フェアリー」／基本的には反逆軍であろうと王国側であろうとこの名前で呼ばれている。
反逆軍に協力している運び屋であり、物資の輸送や人員の輸送を主とする。
反逆軍に与する側で、王都から離れたところや王都に近しいところまで一般的な仕事も請け負っており、たまに持っている武器其々はその中でちょろまかして手に入れた物品で在ったり無かったり。元々は関りが無かったのだが、依頼を通じて彼らと交流を持ち、やがては懇意にするまで至った。
当然、反政府組織と関わるような仕事に手を染めたには理由があるが、彼女の場合は幼少期から確固たる理由がある──それが虹色の瞳である。
十年前、それを持つ意味が変わった──裕福すぎるとも、貧乏すぎるとも言えない「丁度いい」平凡を過ごしていた彼女にとって、虹色の瞳を持っている、その事実だけで全てがひっくり返った。
体に刻まれた生傷は周囲の人間から与えられたものであるし、腹部の火傷も同様。背中に刻まれた刺青は無理矢理押しつけらたものであり、凄絶ともいえる体験の中で彼女は自分がこの色の瞳を持ったことに深く憎悪を抱いた。
成人する前から家に戻らず、ふらふらと彷徨う中で自分が何をしたいのかも考えることが出来ないまま、日銭を稼ぐために始めた「運び屋」を今日までの生業としている。
つまり彼女にとって運び屋は日々を生きるための手段でしかない。反逆軍に与しながらも仕事を続けているのはそういう事情ありきだ。
家から飛び出し、運び屋として各地を転々とする中で彼女は目を隠すようになった。身に着けたゴーグルが使い込まれているのはそのためで、今でも彼女にとっては必要なものとなっている。
希望ある未来を望んではいるが、それが実際に訪れた時にどうなるのかは考えていない。常に喉が渇いたような感じがして、それを潤すように仕事をする。
その道中で殺人をしなくてはならないのならばするし、盗みをしなくてはならないのならばする。自由のようで自由でない生き方をし続け、心が擦り切れるままに彼女は彷徨っている。
生きるために何かを奪い続けた、自分の瞳を隠しながら。そうでなければ自分が死んでしまうから。
反逆軍に与しているのは、結局のところは「仕事」。
ウィンウィンの関係を構築しているだけで、最終的に折り合いが悪くなれば手を切ることも考えている。とはいえ、王国の方からはもうすでに反逆軍の一員として認識されているが。
身の上話はその程度、彼女の家は平凡であり、彼女自身も平凡であった。たった一つ、虹色の瞳を持っているというだけで。
彼女にとって、「聖女／魔女」という存在は疎ましい存在だ。反逆軍に神器を齎したその存在は自分の人生を狂わせた存在に他ならない。
だから反逆軍の、彼女を崇拝するような動きにはあまり賛同できていない。作り笑いを浮かべて表面上は乗っているだけ。
銃を手にしたのは仕事の関係上、身を護るため。現在のヴァイスホイールやジャックとジェーンに値する武器もそのツテで入手したものであり、独学で知識を身に着けながら改造にのめり込んでいった。
そのこともあってか趣味は機械いじり。壊れているものを直したり、改造するのが好き。
改造した武器や物を試すのも好きらしく、意外と戦いを好む傾向にある
神器に関しては実際に彼女が受け取ったわけではなく、六年ほど前に仕事で同行したある反逆軍の人間が手にしていたモノを偶然受け継いだ。
そいつは小規模的な戦いの中で死んでしまい、拾った彼女はそれの有効的な使い方を見出した。
機械いじりに趣味を見出していた以上、それを返すつもりもなかったので、なし崩し的に反逆軍の依頼を請け負うようになった。
因みに、28歳ではあるが「天枢」を埋め込んだ事で老化速度が常人よりも鈍化しており、外見的には二十歳前後。
募集：
�“狃�の本名「オリヴィエ・キーディス」を知っている人物（役職に反逆軍とある者／２名）
普段ならば「フェアリー」と呼ぶところを、二人きりの時とかでは「オリヴィエ」と呼ぶ人です。
必然的に彼女と友好関係にありますが、彼女が虹色の瞳を持っているという事は知りません。
��虹色の瞳であることを知っている人物（役職問わず／２名）
オリヴィエが虹色の瞳を持っていることについて知っている人物です。
あまり公言しない方だと好ましいです。反逆軍でもいいし、王国側で彼女がその目であるという事実を掴んでいる──という事でもいいです。
どういう経緯で知ったかに関してはお話ししたうえで作っていければ、と思います。
��「運び屋」としての彼女と仕事の関係があった人物（役職問わず／何名でも）
→カノン・アイガー
→トレーク・ヴェルムート
→テンペスター（ノゼル・シュライン）
�ぅ�リヴィエの持つ「渇き」を知る人物（役職に反逆軍とある者／１名）
具体的には「オリヴィエの来歴を知る人物」になります。
彼女がどういう過去を歩んで、心をすり減らしたかを知っているという事になりますが、具体的な対応や関係についてはお話していきたいです。
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